・2023年にIPOした企業のうち、個人的に気になった銘柄について「事業計画及び成長可能性に関する事項」を一覧で整理し、ビジネスモデルや成長戦略を横並びで比較できるようにしました。
・「事業計画及び成長可能性に関する事項」は、JPXの上場規程に基づいてグロース市場の上場企業が開示している“公式な事業計画ドキュメント”であり、起業家やスタートアップにとっては無料で読める超有用な教材です。
・本記事では、各社のビジネスモデル・売上推移・市場環境・成長戦略に注目しつつリンクをまとめているので、2023年IPO企業の構造を研究したい人は、このページを起点に深掘りしてもらえればと思います。
- はじめに:2023年版をまとめた理由
- 「事業計画及び成長可能性に関する事項」とは何か
- 「事業計画及び成長可能性に関する事項」で特に気にしている4つのポイント
- この記事で押さえてほしいポイント
- 2023年にIPOした「個人的に気になる企業」の一覧
- 株式会社キャスター – 事業計画及び成⻑可能性に関する事項
- 株式会社くすりの窓口 – 事業計画及び成⻑可能性に関する事項
- 株式会社AVILEN – 事業計画及び成⻑可能性に関する事項
- 株式会社ネットスターズ – 事業計画及び成⾧可能性に関する事項
- ファーストアカウンティング株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社揚羽 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- インテグラル株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社ライズ・コンサルティング・グループ – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社インバウンドプラットフォーム – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社Laboro.AI – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
- 株式会社GENDA – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社トライト – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社ナレルグループ – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社グリッド – 事業計画及び成⻑可能性に関する事項
- 株式会社クラダシ – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社 W TOKYO – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
- 株式会社プロディライト – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- ブリッジコンサルティンググループ株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
- ARアドバンストテクノロジ株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
- 株式会社リアルゲイト – 事業計画及び成長可能性に関する事項の開示
- 株式会社アイデミー – 事業計画および成⾧可能性に関する説明資料
- 株式会社シーユーシー – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社Globee – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
- 株式会社ABEJA – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
- 株式会社Ridge-i – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- レオス・キャピタルワークス株式会社 – 事業計画及び成⾧可能性に関する事項
- 株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス – 事業計画及び成⾧可能性に関する事項について
- BBDイニシアティブ株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社Fusic – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社ココルポート – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- ビズメイツ株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- AnyMind Group株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社Arent – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
- 株式会社モンスターラボホールディングス – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
- アクシスコンサルティング株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- カバー株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 日本ナレッジ株式会社 – 事業計画及び成⻑可能性に関する説明資料
- 株式会社ハルメクホールディングス – 事業計画及び成⾧可能性に関する事項
- 株式会社アイビス – 事業計画及び成長可能性に関する事項
- 株式会社テクノロジーズ – 事業計画及び成⻑可能性に関する事項
- おわりに
- FAQ
はじめに:2023年版をまとめた理由
みなさん、こんにちは。エンジェルラウンド大越です。
エンジェルラウンドは社名の通り、エンジェルラウンド投資〜プレシード投資を行っています。GPとして、新規投資先・既存投資先・知人起業家などとラフに面談/壁打ちをしています。いつでも連絡ください。
今回は、2023年にIPOした個人的に気になる企業の『事業計画及び成長可能性に関する事項』をまとめてみた
というテーマでコンテンツを作ってみました。
以前、2022年版もまとめており、その続編となるイメージです。
「事業計画及び成長可能性に関する事項」とは何か
まず、「事業計画及び成長可能性に関する事項ってそもそも何?」という方に向けて簡単に整理します。
この項目の記載要領は、証券取引所の上場規程によって決まっています。
グロース市場の上場会社は、
- 新規上場時
- その後も少なくとも年度ごとに1回以上
進捗を反映した最新版を開示することが義務づけられています。
つまり、
上場企業のビジネスモデル・市場環境・成長戦略が、ほぼ同じ粒度・同じフォーマットで公開されている
ということです。これは事業・投資・起業の観点から見て、本当にありがたい仕組みです。めっちゃいい。
含まれる主な要素
記載要領としては、概ね以下のような内容が含まれていれば、順不同・まとめて記載も認められています。
- ビジネスモデル
- 事業の収益構造
- 事業の内容
- 市場環境
- 市場規模
- 競合環境
- 競争力の源泉
- 経営資源
- 競争優位性
- 事業計画
- 成長戦略
- 経営指標
- 利益計画および前提条件
- 進捗状況
- リスク情報
- 認識するリスク
- リスク対応策
参照:
https://faq.jpx.co.jp/disclo/tse/web/knowledge7908.html
要するに、上場企業の「事業の設計図」と「成長ストーリー」が、統一フォーマットで開示されているイメージです。
「事業計画及び成長可能性に関する事項」で特に気にしている4つのポイント
この資料の中でも、個人的に特に注目して見ているのは次の4点です。
- ビジネスモデル
- 売上推移(事業計画 → 進捗状況)
- 市場環境
- 成長戦略
どんなビジネスをしており、これまでの売上推移と進捗はどうか。
そのうえで、市場の現況をどう捉え、どんな成長戦略を立てているのか。
この4点を押さえると、その会社の全体像がかなりざっくりと見えてきます。
また、上場企業が自社の市場をどのようにとらえているのかを読むことは、スタートアップやこれから起業しようとしている人にとっても、大きなヒントになります。
この記事で押さえてほしいポイント
・「事業計画及び成長可能性に関する事項」は、上場企業が同じ枠組みで開示している“事業計画&成長戦略のテンプレ”であり、ビジネスモデルの研究素材として非常に優秀な情報源。チ
・2023年IPO企業を横並びに眺めることで、成長して上場に至った会社がどのように市場を捉え、どんな戦略を描いているかのパターンが見える。
・起業家・スタートアップにとっては、自社の事業計画や投資家向け資料の構造を考える際の「型」として、そのまま応用できる。
・本記事のリンク集を入口に、興味ある業界・モデルから順番に深掘りすると学習効率が高い。
2023年にIPOした「個人的に気になる企業」の一覧
ここからは、2023年にIPOした企業のうち、個人的に気になった会社の「事業計画及び成長可能性に関する事項」を、ざっと一覧でまとめていきます。
各社について、
- ビジネスモデル
- 売上推移
- 市場環境
- 成長戦略
が資料の中でどのように語られているか、ぜひリンク先で確認してみてください。
株式会社キャスター – 事業計画及び成⻑可能性に関する事項
株式会社キャスターのビジネスモデル(2023年10月4日)


売上推移

市場環境



成長戦略(2023年10月4日)



会社リンク:https://caster.co.jp/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS06028/f8d17aa5/345d/4835/be72/ff49da7e0bbc/140120231002561754.pdf
株式会社くすりの窓口 – 事業計画及び成⻑可能性に関する事項
株式会社くすりの窓口のビジネスモデル(2023年10月4日)







売上推移

市場環境



成長戦略(2023年10月4日)



会社リンク:https://kusurinomadoguchi.co.jp/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS05219/7f10ea09/8d33/4bc9/a279/b6098ae7e7d0/140120231003562331.pdf
株式会社AVILEN – 事業計画及び成⻑可能性に関する事項
株式会社AVILENのビジネスモデル(2023年10月2日)


売上推移


市場環境

成長戦略(2023年10月2日)


会社リンク:https://corp.avilen.co.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5591/tdnet/2342059/00.pdf
株式会社ネットスターズ – 事業計画及び成⾧可能性に関する事項
株式会社ネットスターズのビジネスモデル(2023年9月26日)


売上推移

市場環境


成長戦略(2023年9月26日)


会社リンク:https://www.netstars.co.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5590/tdnet/2339490/00.pdf
ファーストアカウンティング株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
ファーストアカウンティング株式会社のビジネスモデル(2023年9月22日)


売上推移


市場環境

成長戦略(2023年9月22日)



会社リンク:https://www.fastaccounting.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5588/tdnet/2338850/00.pdf
株式会社揚羽 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社揚羽のビジネスモデル(2023年9月21日)


売上推移

市場環境



成長戦略(2023年9月21日)


会社リンク:https://www.ageha.tv/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9330/irmaterialforfiscalym1/142290/00.pdf
インテグラル株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
インテグラル株式会社のビジネスモデル(2023年9月20日)

売上推移

市場環境


成長戦略(2023年9月20日)

会社リンク:https://www.integralkk.com/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5842/tdnet/2338256/00.pdf
株式会社ライズ・コンサルティング・グループ – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社ライズ・コンサルティング・グループのビジネスモデル


売上推移

市場環境

成長戦略(2023年9月12日)

会社リンク:https://www.rise-cg.co.jp/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS09305/9c7fd4ac/92e3/4373/be75/79664a697e59/140120230908552440.pdf
株式会社インバウンドプラットフォーム – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社インバウンドプラットフォームのビジネスモデル(2023年8月30日)




売上推移

市場環境



成長戦略(2023年8月30日)




会社リンク:https://www.inbound-platform.com/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS82893/8b6ce22d/80fa/4475/829d/cb73aa84418a/140120230828547351.pdf
株式会社Laboro.AI – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
株式会社Laboro.AIのビジネスモデル(2023年7月31日)


売上推移

市場環境


成長戦略(2023年7月31日)


会社リンク:https://laboro.ai/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS09187/a13f1d2e/3ff9/4d0c/a1a3/f324679393c9/140120230731529846.pdf
株式会社GENDA – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社GENDAのビジネスモデル(2023年7月28日)






売上推移

市場環境



成長戦略(2023年7月28日)


会社リンク:https://genda.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9166/tdnet/2315799/00.pdf
株式会社トライト – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社トライトのビジネスモデル(2023年7月24日)


売上推移

市場環境



成長戦略(2023年7月24日)

会社リンク:https://tryt-group.co.jp/
参照リンク:
https://tryt-group.co.jp/wp-content/uploads/2023/07/20230724seityokanousei.pdf
株式会社ナレルグループ – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社ナレルグループのビジネスモデル(2023年7月21日)




売上推移

市場環境


成長戦略(2023年7月21日)



会社リンク:https://nareru-group.co.jp/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS05692/a2026164/729c/4e5c/b420/6501a8602797/140120230710519925.pdf
株式会社グリッド – 事業計画及び成⻑可能性に関する事項
株式会社グリッドのビジネスモデル(2023年7月7日)


売上推移

市場環境

成長戦略(2023年7月7日)



会社リンク:https://gridpredict.jp/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS82605/c151fb99/7afd/43c7/ad5a/6e8f2444af33/140120230706518641.pdf
株式会社クラダシ – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社クラダシのビジネスモデル(2023年6月30日)



売上推移


市場環境



成長戦略(2023年6月30日)


会社リンク:https://corp.kuradashi.jp/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS82522/34213da7/3bcd/46af/b4c9/6729b7dbb051/140120230629513547.pdf
株式会社 W TOKYO – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
株式会社W TOKYOのビジネスモデル(2023年6月29日)

売上推移

市場環境

成長戦略(2023年6月29日)



会社リンク:https://www.w-tokyo.co.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9159/tdnet/2305054/00.pdf
株式会社プロディライト – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社プロディライトのビジネスモデル(2023年6月28日)



市場環境


成長戦略(2023年6月28日)



会社リンク:https://prodelight.co.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5580/tdnet/2304130/00.pdf
ブリッジコンサルティンググループ株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
ブリッジコンサルティンググループ株式会社のビジネスモデル

売上推移

市場環境

成長戦略(2023年6月26日)


会社リンク:https://bridge-group.co.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9225/tdnet/2302701/00.pdf
ARアドバンストテクノロジ株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
ARアドバンストテクノロジ株式会社のビジネスモデル(2023年6月23日)


売上推移

市場環境




成長戦略(2023年6月23日)


会社リンク:https://ari-jp.com/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5578/tdnet/2302461/00.pdf
株式会社リアルゲイト – 事業計画及び成長可能性に関する事項の開示
株式会社リアルゲイトのビジネスモデル(2023年6月22日)


売上推移


市場環境


成長戦略(2023年6月22日)


会社リンク:https://realgate.jp/
参照リンク:
https://realgate.jp/ir/uploadfile/tdnrelease/553220230621507573P01.pdf
株式会社アイデミー – 事業計画および成⾧可能性に関する説明資料
株式会社アイデミーのビジネスモデル(2023年6月22日)

売上推移

市場環境





成長戦略(2023年6月22日)


会社リンク:https://aidemy.co.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5577/tdnet/2301340/00.pdf
株式会社シーユーシー – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社シーユーシーのビジネスモデル(2023年6月21日)



売上推移

市場環境

成長戦略(2023年6月21日)

会社リンク:https://www.cuc-jpn.com/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9158/tdnet/2300889/00.pdf
株式会社Globee – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
株式会社Globeeのビジネスモデル(2023年6月14日)



売上推移


市場環境

成長戦略(2023年6月14日)



会社リンク:https://www.globee.io/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5575/tdnet/2298705/00.pdf
株式会社ABEJA – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
株式会社ABEJAのビジネスモデル(2023年6月13日)

売上推移


市場環境

成長戦略(2023年6月13日)


会社リンク:https://www.abejainc.com/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5574/tdnet/2298195/00.pdf
株式会社Ridge-i – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社Ridge-iのビジネスモデル(2023年4月26日)

売上推移



市場環境



成長戦略(2023年4月26日)


会社リンク:https://ridge-i.com/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS09155/1b0817d1/f4e8/44b3/add1/bb39e5702044/140120230425552343.pdf
レオス・キャピタルワークス株式会社 – 事業計画及び成⾧可能性に関する事項
レオス・キャピタルワークス株式会社のビジネスモデル(2023年4月25日)


売上推移

市場環境


成長戦略(2023年4月25日)


会社リンク:https://www.rheos.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/7330/tdnet/2264929/00.pdf
株式会社トランザクション・メディア・ネットワークス – 事業計画及び成⾧可能性に関する事項について
株式会社トランザクション・メディア・ネットワークスのビジネスモデル


売上推移

市場環境


成長戦略(2023年6月29日)



会社リンク:https://www.tm-nets.com/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5258/tdnet/2305684/00.pdf
BBDイニシアティブ株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
BBDイニシアティブ株式会社のビジネスモデル(2023年4月3日)



売上推移



市場環境


成長戦略(2023年4月3日)


会社リンク:https://www.bbdi.co.jp/
参照リンク:
https://pdf.irpocket.com/C5259/xivA/Pyus/hELp.pdf
株式会社Fusic – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社Fusicのビジネスモデル(2023年3月31日)


売上推移


市場環境



成長戦略(2023年3月31日)



会社リンク:https://fusic.co.jp/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS05833/46cc912a/967b/40c4/9989/1721ad9980c6/140120230330539776.pdf
株式会社ココルポート – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社ココルポートのビジネスモデル(2023年3月31日)

売上推移


市場環境



成長戦略(2023年3月31日)


会社リンク:https://www.cocorport.co.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9346/tdnet/2257227/00.pdf
ビズメイツ株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
ビズメイツ株式会社のビジネスモデル(2023年3月30日)



売上推移



市場環境






成長戦略(2023年3月30日)

会社リンク:https://www.bizmates.co.jp/
参照リンク:
https://pdf.irpocket.com/C9345/xivA/ZGoi/Y2qc.pdf
AnyMind Group株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
AnyMind Group株式会社のビジネスモデル(2023年3月29日)





売上推移


市場環境

成長戦略(2023年3月29日)


会社リンク:https://anymindgroup.com/ja/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS82699/3e2676ca/88ba/477e/aabf/277026320953/140120230328537851.pdf
株式会社Arent – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
株式会社Arentのビジネスモデル(2023年3月28日)


売上推移

市場環境






成長戦略(2023年3月28日)


会社リンク:https://arent.co.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5254/tdnet/2255323/00.pdf
株式会社モンスターラボホールディングス – 事業計画及び成長可能性に関する説明資料
株式会社モンスターラボホールディングスのビジネスモデル

売上推移



市場環境


成長戦略(2023年3月28日)



会社リンク:https://monstar-lab.com/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5255/tdnet/2255334/00.pdf
アクシスコンサルティング株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
アクシスコンサルティング株式会社のビジネスモデル(2023年3月28日)


売上推移

市場環境




成長戦略(2023年3月28日)



会社リンク:https://axc-g.co.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/9344/tdnet/2255327/00.pdf
カバー株式会社 – 事業計画及び成長可能性に関する事項
カバー株式会社のビジネスモデル(2023年5月12日)

売上推移

市場環境


成長戦略(2023年5月12日)



会社リンク:https://cover-corp.com/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS05169/ec2d5871/9475/4579/bb26/2d80fb0fa4cd/140120230512570034.pdf
日本ナレッジ株式会社 – 事業計画及び成⻑可能性に関する説明資料
日本ナレッジ株式会社のビジネスモデル(2023年6月29日)


売上推移

市場環境



成長戦略(2023年6月29日)



会社リンク:https://www.know-net.co.jp/
参照リンク:
https://ssl4.eir-parts.net/doc/5252/tdnet/2305063/00.pdf
株式会社ハルメクホールディングス – 事業計画及び成⾧可能性に関する事項
株式会社ハルメクホールディングスのビジネスモデル(2023年6月29日)

売上推移


市場環境

成長戦略(2023年6月29日)



会社リンク:https://www.halmek-holdings.co.jp/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS09184/e8581a28/4889/4871/95fb/308bf286797c/140120230622508403.pdf
株式会社アイビス – 事業計画及び成長可能性に関する事項
株式会社アイビスのビジネスモデル(2023年5月12日)



売上推移



市場環境



成長戦略(2023年5月12日)


会社リンク:https://www.ibis.ne.jp/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS05117/0cba3a60/0bb4/4e2d/b801/10c979fbaefa/140120230315530735.pdf
株式会社テクノロジーズ – 事業計画及び成⻑可能性に関する事項
株式会社テクノロジーズのビジネスモデル(2023年7月14日)


売上推移

市場環境





成長戦略(2023年7月14日)



会社リンク:https://technologies-group.co.jp/
参照リンク:
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS09135/5f6d9b60/394c/4a89/94d7/a29952d2ce4b/140120230714522902.pdf
おわりに
いかがでしょうか?
多種多様な企業がありますが、「事業計画及び成長可能性に関する事項」という共通フォーマットで横並びに眺めてみると、いろいろな発見があるはずです。
- どんなビジネスモデルが上場に至っているのか
- 各社が市場をどう捉え、どんな成長戦略を描いているのか
- 自社やこれからの事業アイデアと、どこが似ていてどこが違うのか
そんな観点で見てもらえると面白いと思います。
ビジネスモデル・事業についてのラフな面談も受け付けていますので、気になった方はぜひ気軽にご連絡ください。
FAQ
Q1. 「事業計画及び成長可能性に関する事項」はどこで入手できますか?
A. 各社のIRページ、有価証券報告書・適時開示資料の一覧、あるいはJPXの開示情報検索やXJ-Storage等から会社名・銘柄コードで検索することで閲覧できます。
Q2. 起業家がこの資料を見るとき、最初にどこに注目すべきですか?
A. まずはビジネスモデル、売上推移(事業計画と進捗)、市場環境、成長戦略の4点に注目するのがおすすめです。この4つを見るだけでも、その会社の「ビジネスの骨格」と「市場の捉え方」がかなり見えてきます。
Q3. 自社のピッチ資料や事業計画書にもこのフォーマットは使えますか?
A. かなり使えます。投資家や上場審査が知りたい情報が網羅されているので、自社の資料のアウトラインとして流用すると、抜け漏れの少ない構成になりやすいです。
Q4. 2022年版と2023年版を比較すると、どんな学びがありますか?
A. その年ごとの市場トレンドや上場銘柄の傾向がわかるだけでなく、「どのようなビジネスモデルが継続的に評価されているか」も見えてきます。複数年をまたいで読むと、より解像度の高い学びになると思います。
Q5. ソリッドベンチャーを目指している会社にとって、この一覧はどう役立ちますか?
A. 実際に上場している「ソリッド寄り」のビジネスモデルや成長の仕方を具体的に確認できるため、自社のキャッシュエンジン設計や成長戦略を考えるうえで、かなり実務的なヒントになるはずです。
・ロジシン・クリシンがビジネスの共通言語になった結果、多くの人が同じ情報を同じ手順で処理し、似たような「正しそうな新規事業アイデア」にたどり着きやすくなっている。
・クリティカルシンキングの5ステップを真面目に踏むほど、エコフレンドリー商品のような、誰でも思いつきそうな“無難な解”に収束しやすく、本当に新しい領域の発見からはむしろ遠ざかってしまうリスクがある。
・そこで必要になるのがコンセプチュアルスキル(概念化能力)であり、自分の半径5メートル以内で起きている事象や違和感を深く理解し、それを未来の変化と結びつけることで、はじめて「他の人が見落としているペイン」や新しいビジネスの種が見えてくる。
ロジシン・クリシンが当たり前になった世界で
ある起業家と話していたときに出てきたテーマが、「新しいビジネスや領域が昔よりも見つかりにくくなっているのではないか?」というものだった。
その背景にあるのが、ロジカルシンキング(ロジシン)やクリティカルシンキング(クリシン)が、いまやビジネスにおける“標準言語”となっていることだ、という話で盛り上がった。
理由は非常にわかりやすいのに、言語化して伝えるのが意外と難しいと感じたので、ここでは改めて整理してみたい。
そもそもクリシン(クリティカルシンキング)とは何か
まず、前提となるクリシン(クリティカルシンキング)の意味を確認しておきたい。
クリティカルシンキングは、情報を論理的かつ批判的に分析し、問題を解決するための思考プロセスだ。
ビジネス環境においては、意思決定を迅速かつ効果的に行うために欠かせないスキルであり、特に情報が氾濫する現代において、20〜30代のビジネスパーソンにとって「正確な判断を下すための基盤」となっている。
ロジシンとセットで身につけることで、「前提を疑い、構造化し、筋の通った結論を出す」ことができるようになる。
このスキルが一般化したことで、ビジネス全体の思考水準は確かに上がった。
しかし同時に、多くのビジネスパーソンが “同じような考え方で、同じような情報を処理するようになった結果、同じような結論にたどり着いている” ようにも感じている。
もちろん、そこから一歩外れたユニークな結論を出している人たちもいる。その差はどこから生まれるのか。
ここで鍵になるのが、「コンセプチュアルスキル(概念化能力)」を持っているかどうかだと思っている。
クリシンの5ステップを辿ると見えてくる“失敗する事業”の作り方
クリティカルシンキングの代表的なフレームとして、よく次の5ステップが紹介される。
- 問題の特定
- 情報の収集と分析
- 仮説の立案
- 証拠に基づく推論
- 結論の評価と反省
一見すると、とても筋の通ったプロセスに見える。
しかし、新規事業のアイデアをこの5ステップだけで作ろうとすると、「いかにも正しそうだが、誰でも思いつきそうなアイデア」に収れんしてしまうことが多い。
少し具体的に見てみよう。
ステップ1:問題の特定
新規事業を考えるとき、多くの人が最初に立てる問いは
「市場にどんなニーズがあり、それにどう応えるか?」
というものだ。
そこで市場調査を行い、ターゲット顧客のニーズやペインポイントを明確にしようとする。問題設定としては悪くないし、むしろセオリー通りだと言える。
ステップ2:情報の収集と分析
続いて、市場トレンド、競合情報、ターゲット顧客の属性(デモグラフィック)など、関連情報を徹底的に集める。
そこから、市場のギャップや潜在的なビジネスチャンスを探っていく。
たとえば、持続可能な商品への関心が高まっている市場を分析した結果、
「エコフレンドリーな製品を出せば一定のニーズが見込めそうだ」
という示唆が出てくるかもしれない。
理解はしやすいし、方向性としても間違ってはいない。
ただ、ここまでのプロセスは、クリシンを学んだ人なら誰でも同じように辿ることができる。だからこそ、「誰でも考えそうなアイデア」に吸い寄せられてしまう。
ステップ3〜5:仮説 → 推論 → 結論
集めた情報をもとに、「エコフレンドリーな製品を市場に投入すれば、特定ターゲットから高い支持を得られる」という仮説を立てる。
その仮説の妥当性を確かめるために、類似ビジネスのケーススタディや、顧客レビュー、フィードバックなどを調べ、証拠に基づいて推論していく。
最終的に、「やはりエコフレンドリーな製品は市場に受け入れられる」という結論に至れば、そのアイデアをベースに事業計画を組み立てるだろう。
もし結論が仮説を支持しなければ、反省を通じてアプローチを見直すことになる。
ここまでの流れは、教科書通りの完璧なクリシンのプロセスだ。
しかし、そこで導かれる結論は、「たしかに正しそうだけど、どこかで見たことがある」 程度のアイデアにとどまりがちでもある。
つまり、丁寧にクリシンのステップを踏めば踏むほど、常識的で無難な新規事業案に落ち着いてしまう。
裏返せば、「まだ誰も手をつけていない新しい領域」を発見するという意味では、むしろ足かせになり得るのだ。
新しい「なにか」を見つけるために必要な視点
では、ロジシン・クリシンが当たり前になった世界で、新しい“なにか”を見つけるにはどうすればよいのだろうか。
ひとつの考え方として、
自分の半径5メートル以内で起きている事象や問題を深く理解し、それを未来と紐づける
というアプローチがあると感じている。
ここで効いてくるのが、カッツモデルやドラッカーの議論でも触れられる「コンセプチュアルスキル(概念化能力)」だ。

これは、目の前の具体的な出来事や違和感を抽象化し、ひとつの概念として捉え直す力とも言える。
他の人が何とも思っていないことが、よくよく見てみるとものすごく深いペインになっていることがある。
ある業界では当たり前になっている習慣やビジネス慣行が、別の業界の視点から見れば「それ、かなりおかしくないか?」と感じられることもある。
こうした違和感を拾い上げ、それを未来の変化やテクノロジーの進展と結びつけることで、はじめて「他の人が見落としているビジネスチャンス」が見えてくる。
ロジシン・クリシンの前に、まずこのコンセプチュアルなプロセスを通ることが、新しい事業の種を見つけるうえで重要になっているのだと思う。
この記事でいちばん言いたいこと
ロジシンやクリシンそのものは、新規事業の“精度を上げるフェーズ”では非常に役立つ。
しかし、「どんな問いを立てるか」「何をビジネスチャンスと見なすか」という 入口の部分までロジシン・クリシンで固めてしまうと、誰もが同じ方向に歩き出し、無難なアイデアに収れんしてしまう。
だからこそ、
まずは当事者として現場に入り、自分の半径5メートルで起きている違和感やペインをしっかり理解し、それをコンセプチュアルに捉え直したうえで、未来の妄想と紐づける。
そのサイクルを回したあとで、クリシン・ロジシンを使って構造化・検証していく。
この「コンセプチュアルスキル × 当事者性 × 未来妄想」の組み合わせこそが、ロジシン・クリシン時代における“新しい事業の作り方”なのではないか、というのがこの文章の核だ。
・ロジシン/クリシンは“精度を上げる後半フェーズ”では有効だが、アイデア発想の入口から使うと誰もが同じ無難な結論に収束しやすい。
・新規事業の源泉は「当事者としての経験」や「半径5メートル以内で感じる違和感・ペイン」の深い理解にある。
・その違和感を抽象化し、未来の変化や妄想と結びつけるコンセプチュアルスキルが、独自の着眼点をつくる鍵になる。
・この“当事者性 × 概念化 × 未来視点”のサイクルを回したうえでロジシン・クリシンを使うことが、新しい事業を生む最適な順番である。
FAQ
Q. クリシンやロジシンは、結局やらないほうがいいという話ですか?
A. まったく逆で、クリシンやロジシンは依然として重要なスキルです。ただし、「アイデアの入口」からフルに使うと、ありきたりな結論に収束しやすくなるため、コンセプチュアルな発想のあとに使うほうが効果的だ、という文脈です。
Q. コンセプチュアルスキルはどうやって鍛えればよいですか?
A. いちばんわかりやすいのは、何らかの領域で当事者になることです。現場で手を動かしながら、自分が感じた違和感やペインをメモし、それを「なぜそうなっているのか」「他でも同じ構造はないか」と抽象化して考える習慣を持つことが、コンセプチュアルスキルを磨く近道だと考えています。
Q. 半径5メートル以内の事象とは具体的に何を指しますか?
A. 自分の仕事、生活、所属組織、趣味コミュニティなど、「日常的に関わっている範囲」で起きている出来事や違和感のことです。たとえば社内の非効率なフロー、顧客とのやり取りで毎回もやっとするポイント、よく見るけれど誰も問題視していない行動パターンなどが該当します。
Q. それでも結局“エコビジネス”のようなありがちな結論に行き着いてしまいます。
A. その場合は、「なぜ自分がそれをやるのか」「自分だから見えているペインは何か」という問いを足してみると良いです。同じ“エコ”でも、職種や経験によって見えている問題はまったく違うはずで、その差分こそがオリジナルな事業の種になり得ます。
Q. ロジシン・クリシンとコンセプチュアルスキル、どちらを優先して学ぶべきですか?
A. どちらが先というより、段階によって使い分けるイメージが近いです。まずは身の回りの体験から概念を立ち上げるコンセプチュアルな視点を持ち、その後でロジシン・クリシンで構造化・検証していく。この順番を意識すると、ありきたりな新規事業案から抜け出しやすくなります。
ジワ新規とは、既存の顧客・市場・製品を起点に “じわじわと” 新規事業を積み上げていく成長アプローチである。ド新規のように未知の市場へ一気に飛び込むのではなく、すでにある資産を最大限レバレッジし、段階的に新しい売上の柱を増やす「低リスク・中速成長」の戦略だ。初期投資が少なく、市場反応を見ながら調整できるため、不確実性が高い現代において特に中小企業や安定志向の企業と相性が良い。
定義と前提:ジワ新規とは何か
ジワ新規とは、既存の資産──顧客関係、ブランド認知、営業チャネル、既存プロダクト──を土台として、新規事業を段階的に広げていくアプローチである。急激な事業転換は行わず、既存顧客が抱える未充足ニーズを丁寧に拾い取り、既存製品に機能を追加したり、周辺領域にサービスを拡張したりしながら、自然な形で売上を増やしていく。
ポイントは、
「今ある土台を壊さず、その延長線上で事業の幅を広げる」
という姿勢にある。
ド新規のように未知の市場にゼロから挑むわけではないため、会社にかかる負荷が小さく、撤退判断もしやすい。市場の反応を見ながら段階的に投資量を調整できる点も、ジワ新規ならではの特長である。
いまジワ新規が注目される理由
ジワ新規が注目されている背景には、ビジネス環境の変化がある。
高金利化や資金調達環境の悪化により、急成長スタートアップ型の「短期間で大きく伸ばす」戦略は、これまで以上にダウンサイドが大きくなった。創業期から赤字を積み増すモデルでは、資金が尽きた瞬間に事業は止まってしまう。
一方、ジワ新規は既存資源を活かしながら、小さなステップで進められるため、初期投資が少なく、失敗しても致命傷になりにくい。既存顧客との信頼関係も利用できるため、導入ハードルが低く、売上の積み上げも速い。
不確実性の高い環境において重要なのは、
「生き残りながら前に進めること」
であり、ジワ新規はまさにそのための構造を備えている。
ジワ新規とド新規の違い
ジワ新規と対比されるのが「ド新規」である。この違いを整理するために有効なのがアンゾフマトリックスだ。

- ジワ新規の領域
既存市場 × 既存製品(市場浸透)
既存市場 × 新規製品(新製品開発)
→ 既存の顧客理解やチャネルを活かしながら、小さな改善・拡張で成長する。 - ド新規の領域
新規市場 × 新規製品(多角化)
→ 未知の市場へゼロから挑む高リスク戦略。成功すれば大きいが、失敗確率も高い。
ド新規は「跳ねれば大きいが落ちると深い」。
ジワ新規は「外しにくく、長期の積み上げが効く」。
企業フェーズやリソースによって、どちらを採用するかは変わるものの、再現性と安定性の観点ではジワ新規の方が幅広い企業に適している。
スタートアップのアプローチとは考え方が違うジワ新規?
一般的なスタートアップは、創業初期から赤字を掘りながらプロダクト開発と市場開拓を行い、外部資金を連続的に調達しながら短期間で急成長を狙う「Jカーブ前提」のモデルである。高いバーンレートを許容しつつ、市場を一気に取り切る速度が重視される。
これに対しジワ新規は、既存事業の黒字を守りながら“挑戦の幅を広げていく”モデルである。収益を確保しつつ新規に挑戦するため、会社が死なない状態を維持したまま何度でも試行錯誤できる。結果として「失敗確率が低く、継続性の高い新規事業開発」が可能になる。
スタートアップが「短期で100を狙う」ものだとすれば、
ジワ新規は「10を積み上げて100に届く」アプローチと言える。
成功事例:ジワ新規を活かした企業
ジワ新規のアプローチを上手く活かしている企業として、くすりの窓口社とエフ・コード社が挙げられる。いずれも、既存市場と顧客基盤を土台に、新しい事業の柱を段階的に育ててきた企業だ。
くすりの窓口社は、もともと薬局業界のプレイヤーとして、店舗ネットワークや薬局との関係性を強みとしてきた企業である。この既存のポジションを活かしながら、オンラインサービスや利用者の利便性を高める仕組みを徐々に導入していった。既存の薬局網と消費者との接点を軸に、「予約」「情報提供」「オンライン対応」などの機能を積み上げていくことで、新たな収益源をつくり、結果として市場シェアを拡大してきた。
一方、エフ・コード社は、デジタルマーケティングやDX領域を起点に事業を展開している企業だ。既存のクライアントワークをベースに、まずはWebサイトの改善やデジタル広告運用といった支援サービスを提供し、その後、SNSマーケティングや新たなデジタル施策を追加サービスとして提案することで、売上の柱を増やしてきた。技術的なケイパビリティを少しずつサービスラインに乗せていく“ジワジワとした新規展開”によって、既存顧客のLTVを高めつつ、新規事業も育てている典型例と言える。
これらの企業に共通するのは、「既存の強みを土台に、急激な変革ではなく段階的な価値提供の拡張で成長している」という点だ。ジワ新規の強さは、いきなり大きな賭けに出るのではなく、今あるアセットを生かしながら着実に前進しているところにある。
ジワ新規を取り入れるための実践ポイント
ジワ新規を上手く取り入れるには、以下の順序が有効である。
① 既存市場・顧客の深い理解
既存顧客の満足点と不満点を洗い出し、改善すべき領域や追加価値を特定する。
② 小さな新規アイデアの検証から始める
既存市場の延長線上にある“外しにくい”新規を、小さく実験するところから着手する。
③ 少人数・小予算で進める
失敗が致命傷にならない「軽い構え」が不可欠。
④ 組織の柔軟性を確保する
既存事業と同じ評価軸やルールで新規事業を縛らない。専任チームの設置も選択肢。
これらを繰り返すことで、ジワ新規は確度の高い新規事業の柱として育っていく。
ジワ新規の未来と可能性
ジワ新規というビジネスモデルは、これからのビジネス環境のなかで、さらに存在感を増していくと考えられる。市場の変化が激しくなるほど、「一発勝負のド新規」だけに依存するのはリスクが高い。一方で、ジワ新規ならば、既存事業による安定収益を維持しながら、新しいビジネスチャンスを少しずつ取り込んでいける。
テクノロジーの進化やDX、サステナビリティなど、新たなテーマは今後も次々と登場するだろう。そうした変化に対して、いきなり大規模投資で飛び込むのではなく、既存領域との接点を探し、ジワジワと適応していく。これは特に中小企業やベンチャーにとって、現実的で、かつ持続可能な戦い方だ。
将来的には、企業が単独でまったく新しい市場に挑むよりも、ジワ新規を通じて既存事業とのシナジーを活かしながら新しい領域に踏み出すケースが増えていくだろう。経済や環境の変動が続く世界において、「大きなリスクを取って一度きりの勝負をする」のではなく、「リスクを抑えながら何度も挑戦できる状態をつくる」ことが、企業にとっての生存戦略になる。その意味で、ジワ新規は今後のビジネスを支える“堅実な成長エンジン”としての役割を担っていくはずだ。
・ジワ新規は「既存×延長線」から始まる低リスクの成長アプローチ
・既存資産を最大限活用できるため撤退リスクが小さい
・ド新規とは違い、企業の生命線を守りながら挑戦できる
・中小企業や安定志向のベンチャーとの相性が強い
・不確実性が高い環境における、もっとも再現性の高い新規事業モデル
FAQ
Q. ジワ新規とスタートアップ的なド新規、どちらを選ぶべきですか?
A. 企業のリソースやリスク許容度、目指す市場規模によって最適解は変わります。短期間での爆発的成長を狙うならド新規も選択肢になりますが、倒産リスクを抑えつつ持続的に成長したいなら、まずはジワ新規で足場を固め、そのうえでド新規を検討する流れが現実的です。
Q. 中小企業でもジワ新規は実践できますか?
A. むしろ中小企業との相性は良いと言えます。既存顧客との距離が近く、現場の声を拾いやすいからです。小さな機能追加や周辺サービスの提供など、いまあるリソースを活かした一歩から始めることができます。
Q. ジワ新規はスピード感に欠けて競合に負けませんか?
A. たしかにド新規に比べると話題性やスピード感では見劣りする場面があります。ただし、ジワ新規は市場の反応を見ながら方向修正できるため、結果的に“外しにくい”成長がしやすいアプローチです。競合と正面からスピード勝負をするのではなく、既存顧客への深い価値提供で差別化していくイメージに近いでしょう。